相続、離婚以外の家事調停について

家事調停は、相続や離婚以外にもさまざまな問題解決に利用することができます。

◆夫婦関係調整(円満)

離婚目的ではなく、夫婦関係を修復させるための話し合いがなかなかできない場合に、調停の場で話し合いを行うことができます。

◆離婚に伴う財産分与

離婚は合意しているが、財産の分割でもめている場合にも利用できます。

◆別居中の生活費

離婚はしていないが別居していて、相手が生活費の仕送りをしてくれないときに利用できます。

◆年金分割

離婚時の年金分割において、その分割割合が決まらない場合に、調停の場で話し合い決めることができます。

◆離婚無効

夫婦の一方が書類を偽造するなどして、離婚届を出して離婚してしまった場合、その離婚が無効であることを話し合います。

◆慰謝料請求

相手方の不貞によって受けた精神的苦痛を慰謝するため、損害賠償を請求することができます。

夫または、妻の不倫相手に慰謝料を請求する調停を申立てることもできます。

◆内縁関係解消、婚約不履行

内縁関係にあった相手から一方的に別れようと言われたり、婚約をしたのに一方的に無かったことにしようと言われた時には、正当な理由が無ければ、慰謝料を請求できます。

内縁関係を解消する場合には、財産分与も請求できます。

相手が話合いに応じない場合や話し合っても合意に至らない場合は、家庭裁判所に調停を申し立てることができます。

◆親権者

離婚の際に未成年の子供が居る場合には、どちらかの親を親権者に決めなければなりません。

離婚後に親権者の変更をする場合は、必ず家庭裁判所の調停手続きをする必要があります。

離婚の話し合いの中で、親権について夫婦二人で話合いがつかないときには、夫婦関係調整(離婚)調停の中で話し合うことになります。

◆面接交渉

面接交渉(面会交流)とは、子供と暮らしていない方の親が子供と面会等を行うことです。

面接交渉(面会交流)の具体的な内容や方法については、まずは父母が話し合って決めることになりますが、話合いがまとまらない場合には、家庭裁判所に調停の申立をして、面接交渉(面会交流)に関する取決めを求めることができます。

◆養育費の請求、増減

子供を扶養する義務が両親にはあり、離婚しても双方がその経済力に応じて子供の養育費を分担することになります。

養育費について話合いがまとまらない場合などに、家庭裁判所に調停の申立をして、養育費の支払や増減額を求めることができます。

◆認知

婚姻していない男女間の子に対し、父親が認知に応じない場合は、その認知を求めて調停を起こすことができます。

もちろん調停の場で認知を強制することはできませんが、調停委員による説得も期待できます。

認知があると、出生時にさかのぼって父子の法的親子関係が生じます。

◆親子関係の否定

婚姻(結婚)中または離婚後300日以内に生まれた子供は、婚姻中の夫婦間にできた子(嫡出子:ちゃくしゅつし)と推定され、仮に他の男性との間に生まれた子供であっても、出生届を提出すると夫婦の子供として戸籍に記載されます。

しかし、実際はそうではない事が明白な場合は、家庭裁判所に親子関係不存在確認や、嫡出否認調停の申立をすることができます。

なお、前夫の子であるとの推定を受けない子について、子から実父を相手方とする認知請求の調停を認める取扱いもあります。

◆遺留分減殺請求

遺留分とは一定の相続人に、法律上取得することが保障されている、相続財産の一定の割合のことです。

遺留分減殺請求とは遺留分を侵された相続人が、生前の贈与や遺言で財産をもらった人に対し、遺留分の割合に応じて亡くなった人のものであった不動産や金銭などの、返還を請求することです。

遺留分は被相続人の親、子供、配偶者にはありますが、兄弟姉妹にはありません。

当事者間で話合いがつかない場合、遺留分の権利のある人は、家庭裁判所の調停手続を利用することができます。

調停が不成立になった場合は、遺産分割調停と違い審判には移行しません。

◆離縁

養子縁組を解消したい。

養子縁組をしていた子に対して、又は親に対して養子縁組解消についての、調停を家庭裁判所に申し立てることができます。

◆扶養

直系血族(子、親など)、兄弟姉妹は互いに扶養する義務があります。

扶養を要する者(扶養権利者)から扶養義務のある者に対し、扶養権利者の引取や扶養料の支払等を求める調停を、家庭裁判所に申し立てることができます。

◆親族間紛争

親子、兄弟姉妹、同居家族など親族間の感情的対立や、財産の管理に関する紛争等が原因となるなどして、親族関係が円満でなくなった場合があります。

このようなとき、元の円満な親族関係を回復するための話合いをする場として、家庭裁判所の調停手続を利用することができます。

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