離婚調停を有利に進める方法

離婚をすると決めた人は、きちんと準備をしてください。

十分な準備こそが、離婚調停を有利に進めるもっともよい方法なのです。

【離婚に必要な証拠を用意する】

調停や裁判で離婚するには、きちんとした離婚理由があると認めてもらわなければなりません。話し合いの離婚であっても、十分な準備ができていることが相手に伝われば、相手も離婚に応じてくれやすくなります。

ただたんに過去に「こんなことがあった」「あんなことがあった」と調停や裁判や話し合いの場でしゃべっても、なかなかうまく伝わらないものです。

そこで過去にどんな事実があったかをなるべく正確に思い出して、紙に書いておきましょう。調停委員にはしゃべって伝えるよりも、紙にきちんとわかりやすく書いたものを渡した方が、正確に事実を伝えることができます。


・性格の不一致による離婚

→どんな点が相手と性格があわないのかを紙に書いておきます。そして具体的に○月×日にこんな出来事があった、○月×日にあんな出来事があった、と書いておきます。日付のある具体的事実が多ければ多いほど、調停委員や裁判官にわかってもらえる可能性が高くなります。


・DV、暴力による離婚

→暴力を受けたらすぐに医者に行って治療してもらい、診断書を作成してもらいましょう。また精神的ショックも受けたとして、精神科も受診して、診断書を作成してもらってください。

DVによる離婚の場合は、相手が暴力の事実を否定することがとてもよくあります。

この場合、診断書があればかなり高い確率でDVを認定してもらえて、離婚することができます。

また、暴力を受けた日にちと暴力の内容を思い出して、紙に書いておいてください。暴力の内容はより具体的に書くと、真実味が増して調停委員や裁判官の同情を得やすくなります。

このような自分の記録も、離婚をする上では大変役に立ちます。


・相手の不倫、浮気による離婚

→浮気や不倫の現場写真がもっとも有効ですが、撮影はかなり難しいのが現状です。

そこで、相手の行動や生活態度を紙に記録しておくとよいでしょう。○月×日は帰宅が遅いとか、○月×日は休日出勤したというように、日にちを含めて具体的に記録しておくとよいでしょう。また不倫や浮気が原因で○月×日にケンカになった、などの記録も有効です。


【相手の財産総額を確認する】

離婚するときは、結婚後に得た財産については、2分の1ずつ分け合います。

しかし離婚調停や離婚裁判においては、相手が自分の財産を正直に申告しないことがよくあります。家庭裁判所には職権調査の権限もありますが、なかなか調査は難しいのが現状です。

そこで離婚調停を行う前に、相手の銀行口座や預金残高をある程度は把握しておきましょう。

離婚調停において、銀行口座番号を具体的に指摘されたら、隠し通すのはかなり大変です。

正確に事実を突きつけると相手は必ず観念しますから、離婚調停の前に相手の財産を把握しておき、相手が財産を隠すような態度を取ったら、調べておいた事実を突きつけるとよいでしょう。

隠していたことがバレた相手は、調停委員や裁判官への印象もかなり悪くなるため、こちらに有利に働きます。


【離婚時に相手に求める内容を決めておく】

離婚時には、相手との話し合いで決めなければならないことがあります。そこでその内容について、自分でしっかりと決めておきましょう。

もちろん自分の希望が100%通るわけではありませんが、自分から先に明確な希望を表明すれば、自分の表明した希望を基準に話し合いがスタートします。

相手の出方を待っていてはいけません。交渉というのは、先に条件を提示した方が有利となるのです。

・財産分与 → 2分の1を希望
・慰謝料  → 300万円を希望
・親権   → 母親である自分がすべて持つ
・養育費  → 子ども1人につき3万円、2人なので毎月6万円を希望
・面接交渉 → 毎月1回、夫が子どもと面会することを認める

上記のように、まず自分で決めてしまいましょう。

相手が了解しないこともありますが、まず先に自分の希望を表明することで、交渉は有利にすすみます。

また調停委員や裁判官も「これだけ明確に自分の希望を言うのだから、離婚の意思はとても固そうだな」と思ってくれ、相手が離婚するように説得をしてくれるようにもなります。

離婚したくない人が調停を有利に進める方法

相手から離婚調停を申し立てられて、家庭裁判所から送られてきた書類を見ても、どのような理由で離婚を申し立てられたのかについて、詳しくは書いてありません。

離婚調停が申し立てられたので、出頭してくださいと書いてあるだけです。

しかしだからといって、何の準備もしないまま丸腰で出頭してはいけません。

こちらとしては離婚したくないわけですから、

・離婚は希望していない。
・相手の言いたいことを、しっかりと聞く用意がある。
・自分の悪いところは、きちんと直していこうと思っている。
・今回の調停をきっかけに、落ち着いてじっくりと話し合いたい。


ということを調停委員に分かってもらう必要があります。

こちらとしては相手にも多少は悪いところがある、という気持ちはあるかと思います。

しかし「相手にも悪いところはある。」は絶対に言ってはいけません。

まずは、相手にこちらの話しを聞く耳をもってもらわなければ、離婚を回避できないからです。

相手の欠点を指摘した瞬間に、相手は聞く耳を閉ざしてしまいます。

そもそも、あなたとの話し合いで解決できなかったら、離婚調停にまで発展してしまったわけです。

そこで、

「話し合いが離婚調停にまで発展してしまったことの原因は自分にある。離婚調停にまでなって少し冷静になれたので、もう一度きちんと話し合いたい。」

ということを、調停委員を通して相手にわかってもらう必要があります。

そしてこのことを調停委員にわかってもらうための、文章を作成します。

調停委員に口でいくら一生懸命にしゃべっても、ほとんど伝わりません。

なぜなら調停委員はすでに、離婚を申し立てた側に同情の気持ちがある可能性が高いからです。

調停委員に対しては、こちらにも同情していただいて、相手にこちらの言い分を聞くように説得してもらわなければなりません。

そのため、調停委員の気持ちを引きつけるような、しっかりとした文章をあらかじめ作成しておく必要があるのです。

そして作成した文章は、第1回目の調停が始まる前に、家庭裁判所に送付しておきます。

調停委員があなたと初めて会う前に、調停委員のあなたに対する印象を作っておかなければならないからです。

離婚調停を有利に進める細かなポイント

◆調停委員に印象良く見られるようにする

調停委員は中立の立場が原則ですが、調停委員といえども人です。

印象の悪い人と印象の良い人を比べると、感情に差が出るのは当たり前です。

そのためマナーよく、家事調停をすすめてください。

たとえば入室時の一礼や挨拶は、きちんとしてください。

離婚調停の場で横柄な態度をとったり、非常識な言動をするのはやめてください。

相手方の悪口ばかり言うのもよくありません。

なぜあなたがそのような主張をしているのか、理由も添えて淡々と話すのが好印象です。

また調停委員は年配の方が多いため、服装等も誠実な印象を与える服装を心掛けてください。

そして、多くの方に見られることなのですが、調停の場では絶対に感情的になりすぎないようにしてください。

相手のことや子供のことを話していると、どうしても感情的になってしまいがちですが、調停委員に八つ当たりするような言い方はしないようにしてください。


◆自分の気持ちを正直に話す

離婚調停の場でなかなか本音を話さない方がいますが、調停委員に相手方に対する思いを正直に話したほうが、調停委員は解決案をまとめやすくなります。

だから、自分の気持ちは遠慮なく話して下さい。

離婚という問題の性質上、 話しづらいことも話されなければならないこともあります。

特に「財産が欲しい」とはっきり言うと、いやしい人間と思われるのではないかと考えてしまい、はっきりと言えない人が多いのは事実です。

しかし、離婚にはあなたの生活もかかっていますし、話し合いというのは、 最初に出された数字を基準にして進められますから、 相手より先に明確に数字を言ってしまったほうがよいのです。

また調停委員からの質問に対し、じっくり考えたいと思った時は無理に答えることなく 「その点については考えたいので、次回に回答させていただいてもいいですか」 と回答を保留してください。

回答を焦るあまり曖昧な回答になってしまうと、 かえって離婚調停を長引かせてしまいます。


◆感情的な発言をしない

何よりも調停委員への印象を悪くするのは、相手への暴言です。

相手を憎む気持ちがあったとしても、無意味な暴言は調停委員への印象を悪くするだけです。

そして、根拠のない高額な慰謝料なども良くありません。

慰謝料や養育費を請求する場合は、なぜその金額を要求するのか、説明できるようにしておくと調停委員も納得がいきます。

お互いに親権を希望している場合には、その子がどちらの親と一緒に生活する方が幸せになれるのか、調停の場での言動も判断材料とされます。

※親権については、母親になるケースが多いです。


◆自分の希望を紙に書いて、離婚調停に参加する

自分の希望を紙に書いておいて、 離婚調停に参加するとよいでしょう。

離婚調停という慣れない場所で緊張してしまい、 自分の言おうとしていることを忘れてしまったり、 うまく言えずに思うような結果にならなかった、 ということがあります。

離婚調停ではメモを見たり書いたりすることは認められています。

調停委員の発言や、相手方の主張をメモしても大丈夫です。

だから、遠慮なくメモを活用しましょう。


◆弁護士を利用する

離婚調停の場では、 自分の主張を裁判官や調停委員にどれだけ分かってもらえるか、が重要となります。

しかし、自分一人で離婚調停に臨むのに不安のある方は、弁護士を同席させてください。

弁護士は交渉のプロですから、お互いの主張の妥協点を見極めるのが早いです。

お互いに弁護士を付けたケースでは、弁護士が付かないケースに比べ早く合意に至ることが多いようです。

ただし弁護士をつけると弁護士費用がかかりますから、財産の金額や、自分のお金とよく相談して決めてください。

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